ワークショップ 0514

原爆の図丸木美術館で「爆撃の記録」と「原爆の図」を見学するワークショップを開催しました。参加者は2人です。
期日 2021年5月14日
主催 東京都平和祈念館アーカイブズ

[プログラム]

アーカイブズを見ながらショートレクチャー
見学
意見交換

ワークシート 閲覧・ダウンロード  (google drive)

[記録]

Q1 「爆撃の記録」を見て、何が印象に残りましたか。

・空白。資料と資料の間の空白、またフォトフレームの中の空白。本来、大文字の歴史的出来事でありながら、映像、資料が不可視化されてきた上に、残された資料さえも分断され見ることが容易でないことの表現として。

・証言映像から抜粋したわずかな言葉の鮮烈さ。ポツンポツンとしかない展示がせまってくるのはなぜだろう。

・黒塗りの名前は逆に塗られた下にある名前を意識させる。

・凝縮された人の体験を表しているので印象に残ったのだろう。


Q2 「爆撃の記録」も「原爆の図」も爆撃を受けた人びとの戦争体験をテーマにしていますが、伝え方にはそれぞれの特徴があります。
「爆撃の記録」の伝え方には、どのような特徴がありますか。
「原爆の図」の伝え方には、どのような特徴がありますか。
また共通点はありますか。

・「爆撃の記録」は皮肉にも表象の不可能性のような事態を指し示すような展示になっているという印象。直接的なイメージ、言葉、資料がないことが特徴となっている。

・「原爆の図」は饒舌な語りのキャプションが強いイメージを喚起する。

・「爆撃の記録」では、真っ白な部屋が見る人の想像力を受けとめてくれる。

・「原爆の図」では、描かれた人の姿が体験を伝えている。

・一人ひとりの体験に焦点を当てている点は共通しているのではないか。


Q3 見学の感想を自由に書いてください。

・東京と広島の歴史的出来事をめぐるその後の経緯を含めた違いについて考える材料をいただきました。

・事前のレクチャーが長すぎたか。


意見交換

・フォトフレームの展示は、石川光陽撮影の写真を参考にしたものだと思うが、(展示可能な写真を)なぜ空白にしたのか。

・「爆撃の記録」は抽象的で、具体的な場所と結び付けてみるのが難しいと思っていた。平和祈念館の最初の候補地が「佃」であったことなど、場所のイメージがあると自分に引き寄せて見られるように思う。

・入口のドレスデン空襲についての言葉のパネルが、この展示のテーマを要約しているが、逆に加害・被害論以外の文脈が想像しづらくなる効果もあるかもしれない。

・資料展示は博物館計画に関するものと、証言映像に関するものがある。博物館計画は抽象的かもしれないが、証言映像の資料は具体的で、証言の場所も書かれている。

・アーカイブズの年表が1990年代から始まっている。そこからだと平和祈念館問題が、突然歴史戦の端緒のように起こった印象。戦後の文脈にも触れた方がよいのでは。

原爆の図丸木美術館 新館ロビーにて 2021.05.14

東京都平和祈念館アーカイブズ Tokyo Peace Museum Archives

5月1日、原爆の図丸木美術館で展示「特別企画 藤井光 爆撃の記録」が始まりました。 「爆撃の記録」は、1999年に計画を「凍結」された東京大空襲の博物館「東京都平和祈念館」を題材に、記憶を受け継ぐことの困難と可能性を問いかける作品です。本サイトでは、作品の背景である「東京都平和祈念館」に関する資料と、作品をめぐる反応を、会期中限定でアップします。 写真:旧江戸湊から佃、隅田川河口方面を見る